【紙コミックス①巻11/8発売②巻12/6発売✨】鬼畜御曹司の甘く淫らな執愛
傍に居ながら、侑李さんのことをただ抱きしめてあげることしかできない自分が不甲斐なくて仕方なかった。
同時にあの男への憎しみや怒りが増幅されて、社会的に抹消してやりたいと何度思ったか分からない。
そんな僕に対して、翌朝目を覚ました侑李さんがあの男のことを話してくれた後。
「私、あの時、心の中で『隼、助けて』って叫んでたら本当に隼が現れて、ビックリしたけど、すっごく嬉しかった。来てくれてありがとう。それから、隼が私のためにってサプライズしてくれたのに、自分に自信がないばっかりに、酷いこと言っちゃって……ごめんね」
助けに駆けつけた僕への感謝の言葉に続いて、再び涙を流しながら謝ってきた侑李さん。
『自分に自信がない』というのがいまいち分からず訊き返せば、僕との始まりが普通じゃなかったことで、余計な不安を抱いてしまっていたらしい。
僕は、侑李さんと付き合えることになったことで浮かれていて、もうすっかりそんなことを忘れてしまってて。
そんな不安を抱かせていたことにも気づいてなどいなかった。
全部、僕が悪いのに……。侑李さんは何も悪くないというのに……。僕が自分勝手に進めてしまったのがいけなかったのに……。