【紙コミックス①巻11/8発売②巻12/6発売✨】鬼畜御曹司の甘く淫らな執愛

　隼は、私が決めたのならと折れてくれて。そういう手続きも、弁護士さんの手配も、すべて隼がやってくれていた。

　もっと驚いたのが、どうやら結城君は田舎でも同じようなことがあったらしく。父親である社長に激怒され解任されて、田舎に帰ったらしいので、もう二度と会うことはないだろう。

　そんなこともあり、二週間が経過した今では、これまで通りの日常を取り戻し、すべてが解決したように……表面上は見えるかもしれないが、そうでもなかった。

『謝るなら、このまま僕と一緒にここで暮らしてくれませんか？　僕、なよっとした顔してますけど、こう見えて鍛えてますし。なにかあったらすぐに飛んでいきますから、重宝しますよ。料理だってできるし、侑李さんのことしか目に入ってないんで、浮気もしません。将来、結婚した時にも重宝すると思いますよ。心配しなくても、その時期は侑李さんに任せますから』

　そう言ってくれた隼と一緒に暮らすようになって、もうすぐ二週間。

　その言葉同様、相変わらず隼は優しくて、料理だけじゃなく、家事も完璧で。

　……私なんて居なくても大丈夫なんじゃないの？　なんて、家事の苦手な私が、少々捻くれたことを思ってしまうくらいだった。