【紙コミックス①巻11/8発売②巻12/6発売✨】鬼畜御曹司の甘く淫らな執愛
まぁ、そんなのは不満でもなんでもないのだけど。
一つだけ気にかかることがあった。
それは、あれ以来、隼が私に必要以上に触れてこなくなったってことだ。
と言っても、あの日の夜には、結城君に付けられたキスマークに上書きするように優しい甘やかなキスをしたりはしてくれたし。
毎日のように、抱きしめてもくれるし、キスだってしてくれるけど、どれも触れるだけの優しいものばかりだった。
きっとあんなことがあったから、私のことを気遣って、それ以上の行為に進んでしまわないように、あえてそうしているんだろうと思う。
付き合う前、諸々が解決するまでは私に指一本触れませんと言ってくれた隼のことだから、きっとそうに違いない。
でも、あんなことがあったからこそ、触れて欲しいっていうのもある。
理由は二つ。
一つは、嫌な記憶を速く隼に上書きしてほしいっていうのと。
もう一つは、実は大事にされてるんじゃなくて、ただ単に避けられているんじゃないかって、だんだん不安になってくるからだ。
その不安は日増しに募り、今では、避けられている原因が櫻井冴子さんにあるんじゃないかって、そんな考えまで浮かんでくる始末。