【紙コミックス①巻11/8発売②巻12/6発売✨】鬼畜御曹司の甘く淫らな執愛
恥ずかしい気持ちを堪《こら》えた私が、なんとか速く隼にその気になってもらおうと、隼のスエットに手をかけようとした刹那。
ようやく我を取り戻したらしい隼が慌てふためいた様子で、
「……ちょっ、ちょっと待ってくださいッ。侑李さん、一体どうしちゃったんですかッ!?」
私に待ったをかけてくる声が聞こえてきて。
「何が『一体どうしちゃったんですか?』よ? 隼が私のこと抱いてくれないからでしょッ! もう飽きて抱く気になれないっていうなら、隼がその気になってくれるようするしかないじゃないッ! 女にこんなこと言わせないで、男ならさっさと抱きなさいよッ!」
……こんなところでストップをかけられては、恥ずかしさを堪えてこんな格好までしているのが無駄になってしまう。
ーーなんとかしてやり遂げなくては。
そんなことで頭が埋め尽くされてしまっている私は、隼の放った言葉にカチンときてしまい。
言い表すなら猪突猛進。まるで売り言葉に買い言葉のような勢いで言葉を放ってしまっていて。
毎度のことながら、色気もへったくれもあったもんじゃなかった。