【紙コミックス①巻11/8発売②巻12/6発売✨】鬼畜御曹司の甘く淫らな執愛

　その中の、『手錠』という単語に、過剰な反応を示してしまったらしい私の心臓がドキンと大きく跳ね上がってしまい。

「そ、それは、ネクタイで拘束したりするから、こういうのも好きなのかな？　って言うのもあったし、ネットで見たらたまたま出てきて。それに、櫻井さんが刑事さんだから、もしかして使ったりしたのかなって……」

　最後には、ゴニョゴニョと尻すぼみの小さな声になってしまったのだった。

　だって、これじゃあ、櫻井さんに嫉妬してるのがバレバレなんだもん。

　いくらさっき、チラッと言ってしまっているとはいえ、言い辛かったのだ。

　それなのに、隼が、ここぞとばかりに、

「そういえば、さっきも言ってましたね。嫉妬してくれてたってことですよね？」

嬉しそうに訊いてくるもんだから、それが面白くなくて。

「そうよ。嫉妬してたのよ。悪い?Ⅰ」

　ついさっき、素直にならなきゃなんて思ってたそばから、ムッとした表情で開き直るという態度に出るなんて。

　なんて可愛げがない女なんだろうって自分でも思う。

　でも、仕方ないじゃない。今のは、隼があまりにも嬉しそうな表情してたんだから。