【紙コミックス①巻11/8発売②巻12/6発売✨】鬼畜御曹司の甘く淫らな執愛
「『それぐらいの気持ちなら』って、何勝手なこと言ってくれちゃってんの? 私のことを見くびるのもいい加減にしてよねッ?! 入社してからずっと私は隼のこと嫌いだったんだから、見た目に惹かれたなんてことあるわけないでしょう? 王子様みたいって言ったのは、見た目じゃなくて、頼もしいっていう意味でも言ったんだからッ! 勘違いしないで!」
けれども、隼から返ってきたものは、私の予想とは百八十度違うもので。
「さっき、そういう言い方をしたのは言葉の綾です。そんなことぐらい分かってます。侑李さんがそんな女性じゃないってことぐらい。
僕は怒ってるんです。軽々しく『別れよう』なんて口にした侑李さんに対して。
それでも、いくら勢いで口にしたとしても、侑李さんなら『やっぱり別れたくない』、そう言ってくれると思っていました。それなのに、何も言ってくれなかったから、僕は怒ってるんです」
そう言ってきた隼の声は、今まで耳にしたことがないくらい不機嫌そうなものだった。