【紙コミックス①巻11/8発売②巻12/6発売✨】鬼畜御曹司の甘く淫らな執愛
隼の想いに応えようと、隼の胸からゆっくり顔を上げて、隼の綺麗なブラウンの瞳を見つめ返しつつ、
「うん。でも、私の想いも隼に負けないくらい重いからちゃんと受け止めてよね?」
返した言葉を、ふっと柔らかな笑みを零した隼が同じようにしっかりと受け止め、応えてくれる。
「ええ、任せてください。喜んで全部受けとめさせてもらいます」
そんな些細なことが嬉しくてどうしようもない。
このまま時間が止まってしまえばいいのに。そうしたらずっとずっとこうやって隼のことを独り占めできるのに……。
せめて今この瞬間を目に焼き付けておきたい。いつまでも色褪せたりしないように。
そんな私の想いが伝わったのか、隼も同じ想いでいるのか、互いに微笑み合い見つめ合ったままでいた。
そこへ、気恥しそうにしながらも、愛おしそうに私の名前を呼び捨てで囁いてくる隼。
「……侑李」
「ん?」
「呼びたくなっただけです」
「////……ッ!?」
そのなんとも言えないほわりと優しい甘やかな響きに、私の心と鼓膜がゆるゆると打ち震える。
胸がジンと熱くなって鼓動がとくとくと緩やかに加速していく。
なんでもない風を装って続きを促したのに、隼の返しが可愛い過ぎて、またまた胸がキュンと切ない音色を奏でた。
微かに震える唇からも声にならない声が零れ落ちていく。
ーーあー、もう、可愛いすぎるんですけど……。
お陰で、私は只今絶賛悶絶状態だ。
もうさっきから何度胸をときめかせられたか分からない。
これ以上お見舞いされたらキュン死してしまいそうだ。
それを知ってか知らずか、耳にするだけで蕩けてしまいそうな甘い言葉を囁きかけてくる隼。
「侑李のことが好きで好きで堪りません。愛してます」
「私も、隼が好き。大好き。愛してる」
隼の想いに応えたくて同じように甘い言葉を紡いだ。
けれどもうそんなモノじゃとてもじゃないけど伝えきれないほどの想いが次々に溢れてくる。
互いにそれらを補い合うようにして……。
ごくごく自然にどちらからともなく互いに引き寄せられるように、いつしか身体を溶け合うように重ねあい甘い甘い口づけを交わしていた。