【紙コミックス①巻11/8発売②巻12/6発売✨】鬼畜御曹司の甘く淫らな執愛
私の言葉を聞いた途端、極上のキラースマイルを満面に綻ばせた隼。
そんな嬉しそうな隼の表情を見ているだけで、胸がキュンキュン切ない音を奏でてどんどん熱くなる。
感情が高ぶったのか、泣きたくなんかないのに、目尻からはポロリとあたたかな雫が零れ落ちていく。
「はや……と」
微かに開いた唇からも、隼のことを希う声までがポロリと零れ落ちていた。
そんな私のことをなんとも苦しそうな切なげな表情で見つめていた隼が、涙の痕をそうっと優しく宥めるようにして口づけながらに、
「僕は侑李のモノだから、侑李が求めてくれるならいくらでもあげるよ。けど、今夜は寝かせてなんかあげられないと思う。それでもいい?」
なんとかして昂ぶる感情を抑え込もうとするかのような、苦しそうな切な気な声音でお伺いを立ててきて。
私の瞳の奥を窺うようにして真っ直ぐに見つめてきた隼。
その王子様然とした甘いマスクには不釣り合いな、匂い立つようななんとも妖艶なイロカが混じっていて。
綺麗なブラウンの円らな瞳には、眼前の獲物に狙いを定めた獣のような、ギラギラと燃え立つような情欲の色がはっきりと見てとれる。
優しい言葉とは裏腹な、獣の雄を彷彿とさせる隼の姿に、私は思わずゴクリと喉を鳴らしてしまっていた。
けれど、それは怖いからじゃなく、期待感に支配されていたからだ。