【紙コミックス①巻11/8発売②巻12/6発売✨】鬼畜御曹司の甘く淫らな執愛
「本当は侑李さんに頼ってもらいたいのに、僕の方が励まされてばかりで。だから、彼氏らしいことなんて何一つできてなくて、申し訳ない気持ちでいっぱいなんです」
またまた聞き捨てならない言葉が隼から飛び出してきて。
黙っていられなくなった私が応戦するも。
「そんなことない。私だって、隼に何度励まされたかわかんない。なのに、いつもいつも可愛げのないことばっかりいって、私こそ彼女らしくできてないのに」
「侑李さんは全然分かってないッ!」
より一層強い口調で尚も眼前へとズイッと迫ってきた隼。
そのあまりの気迫に圧された私が口を噤むと同時。
「僕は侑李さんに可愛げなんて求めてなんかいません。だからって、別に、以前言ったように、気が強い女性がタイプだからとか、そういう意味でもありませんっ。
好きになった侑李さんがたまたま気が強かったってだけです。
だから侑李さんがどんなに気が強かろうが、怒ろうが、どんな侑李さんであっても、僕には可愛く見えてるし、愛おしくてどうしようもないんです。
でも、そんなに愛おしくてしょうがない侑李さんが、無理して笑ったり、強がって泣くのを我慢したりしている姿は見たくないし、そんな想いはさせたくないんです。侑李さんがそんな想いをしなくて済むような、弱音を吐いたり、全部委ねられるような、そういう頼れる男になりたいって言ってるだけなんです」
相変わらず怖いくらい真剣な面持ちの隼から飛び出してきた思ってもみなかった言葉に、一瞬時間が止まったかのような錯覚に陥るのだった。