【紙コミックス①巻11/8発売②巻12/6発売✨】鬼畜御曹司の甘く淫らな執愛
「やっぱり侑李さんには敵いませんねぇ? いくらでもぎゅってしてさしあげます。嫌って言うほど」
「嫌なんて言わないもん」
どこまでも我が儘な私は、隼と軽口をたたきながら笑い合いながらいつしか隼にぎゅうのお強請りをしていて。
そんなふたりのことを邪魔するかのように、エレベーターが最上階にずいぶん前から到着したのを何度も知らせてくれている。
けれど離れがたくて、そんなモノに構うことなく私たちは抱きしめ合ったままでいた。互いの想いを分かち合うようにしてしっかりとーー。
やがてどちらからともなく口づけを交わし合ったあとで、見つめ合い微笑みあっていた。
「さっきも言ったけど、隼が思っている以上に私が隼のことをどんなに好きか、今からたっぷり教えてあげる。だから速く帰ろう?」
隼にちゃんと伝わったことが嬉しくて、もっともっと伝えたくて。
そんな想いが溢れて止まらなくなってしまった私は、逸る気持ちを抑えきれず、隼の手を引いてエレベーターから部屋へと向かったのだった。
「えッ? ちょっと侑李さん? 待ってください」
「ヤダッ、待てない。速く、速く!」
隼の手を掴んでぐいぐい引っ張って部屋に一目散に向かっていく私に、焦った隼が放つ言葉を背中で感じながら、部屋へと急いだ。