【紙コミックス①巻11/8発売②巻12/6発売✨】鬼畜御曹司の甘く淫らな執愛
「ちょっとっ、お兄ちゃんっ! 何勝手なこと言ってんのよ? 私は結婚なんてまだまだするつもりなんてないんですけど!」
当然、黙っていられなくなった私が速攻で、ツッコんだにも関わらず。
ここに来るまでの道中、車の中で見せたように、ただでさえ甘いマスクをしているというのに、円らな瞳をうるうるさせて、捨てられたワンコみたいにシュンとした表情で、
「……そうなのですか? 僕は今年で、もう、三十一になりますので、侑李さんさえ良ければと考えていたのですが……。そうですか、それは……残念ですねぇ」
なんてことを言ってくるという、一撃必殺技を繰り出されたものだから。
正面の鬼畜から、まともに、その一撃必殺技を喰らってしまった兄は、ズッキューンと胸を撃ち抜かれてしまったようで。
その上、思いの外好感触だった鬼畜の言葉に、思いがけないご褒美に豪華な餌をもらった嬉しさに、興奮したワンコのように、瞳をキラキラと潤ませてしまっているバカ兄貴。