【紙コミックス①巻11/8発売②巻12/6発売✨】鬼畜御曹司の甘く淫らな執愛
王子様然とした甘いマスクも苦悶に満ち悩ましげに歪んでいて、余裕なんて微塵も感じられない。
艶を帯び圧倒的な色香を纏った様が男のクセに、やけに色っぽい。
そんな隼は、ネクタイで拘束している手を私の首に引っかけると、そのまま私の頭を上向けた。
必然的に隼の潤んだ瞳と視線が絡み合う格好となる。
「……もっ、充分ですっ。これも、ほどいてくださいっ」
余裕なくそういってきた隼の必死な声音と色香に充てられた私は、危うく聞き入れそうになった。
それをすんでのところで、なんとか持ちこたえた私は、
「ダメッ」
気迫に満ちたその一言で隼を制し、ラストスパートに向け一心不乱に隼の昂ぶりにむしゃぶりついた。
「……あっ……ちょ……イッ……あっ、、ッ!?」
そしたら辺りには、隼の悩ましくも艶やかな呻きまじりの声と、じゅぶっ、ジュプッという私の起こす水音とが忙しなく響き渡っていて。
それから一分ももたずに、隼の苦悶に満ちた悩ましい艶やかな声音が途切れ、最後には声にならない声が広いリビングを駆け巡った。
同時に、咥内には夥しい白濁が溢れかえり、一瞬咽せそうになるも、私は一滴残らず飲み下し、体内に取り込むことに成功した。
「……ゲホッ……ゲホッ」
慌てて飲み込んだもんだから盛大に咽こむことになったなったけれど。
私の心中は、思い描いていたシナリオ通りに成し遂げたという達成感で満ちていた。
対して隼は、絶頂の余韻もまださめやらぬ中、驚愕の表情を湛えて瞠目したままフリーズしたのは、ほんの数秒だったと思う。
といっても、咽こんでしまってたもんだから定かじゃないんだけど。
とにかく只今隼は、すぐに私の身体を拘束していた手でどうにかこうにか引き寄せて、必死になって私の名前を何度も何度も呼び続けている。
「侑李っ!?」
こんなに焦った隼を見るのは、結城君に襲われそうになったとき以来かもしれない。