【紙コミックス①巻11/8発売②巻12/6発売✨】鬼畜御曹司の甘く淫らな執愛
言い終えた刹那、隼の腕に力がぎゅうっと込められて。
組み敷いた私の身体を強く抱きしめながらに言葉を紡ぎ出した隼の余裕なさげな声音が身体を通して響いてくる。
「侑李は、また、そうやって僕のことを煽る。分かりました。でも、今日だけですよ。いいですね?」
けれどその言葉には、やっぱり自分の子供をもうけるということに抵抗があるのが窺えて。
先週、ちゃんと気持ちが伝わったと思っていたのに、そうじゃなかったんだ、と悲しくなってきた。
「それって、今日は生理が終わった直後だから子供ができる心配がないから、だから、今日だけって言う意味?」
こんなにも好きだと言っているのに、こんなにも好きだと言ってくれてるのに……。それでもダメなんだ。
……という想いを抑えきれなかった私の口からは、思ったままの言葉が零れ落ちてしまっていた。それなのに……。
「違います。確かに、先週までは、自分の子供なんてもうけるべきじゃないって思ってましたけど。今は違います。侑李との子供なら欲しいと思えるようにもなりました。でも、まだ子供なんて当分欲しくありません。だって、子供なんてできたら、侑李のことを独り占めできなくなってしまうでしょう? だから、今日だけだといったんです」
隼から返ってきた言葉が、予想とは全く違ったモノだったものだから……。
「もう、なんなの? それなら最初からそう言ってくれなきゃわかんないでしょ? バカッ!」
嬉しさ百倍。数秒前に、シュンとして収まりかけていた隼への想いがぶわっと一気に溢れてきてしまった私は、泣き笑いで、ムッとした声を放っていて。
きっと、今、メチャクチャ不細工な顔になっていることだろう。