【紙コミックス①巻11/8発売②巻12/6発売✨】鬼畜御曹司の甘く淫らな執愛
私と隼のいきなりの妊娠報告に、酷く驚いていた父も兄も、殊の外大喜びで。
めでたいめでたいと言って涙を流す父の隣で、兄までが泣き出して、最後には隼を含めて男三人が大泣きしていた。
それからはあれよあれよという間に、トントン拍子に事は進んでいった。
その後、隼の提案で、隼の誕生日である八月一日に入籍を済ませることに決まり、すぐに両家の顔合わせも済ませた。
披露宴は安定期に入ってからにして、挙式は母の喪が明けてから挙げることとなって。
現在、既に入籍を済ませた私と隼は晴れて夫婦となった。
仕事の方は、鳳凰堂デパートでのあの騒動のこともあり、隼と相談して、私は既に退職している。
仕方ないことだとは言え、仕事を途中で投げ出すような形になって、正直悔しいし、まったく未練がないと言ったら嘘になる。
遅かれ早かれ隼と結婚したら退職してただろうけど、もう少し隼の傍で働いていたかった。というのが本音だ。
でも毎日、愛おしい隼のために、下手なりにも料理や家事を頑張るのも、思ってた以上に楽しいし、なによりとっても幸せだ。
それに最近では、隼の雇ってくれたハウスキーパーさんや、料理も家事も完璧な隼のサポートとアドバイスのお陰で、料理の腕も随分と上達してきたように思う。
ーーさぁ、明日の夕飯は何にしようかなぁ?
なんて、夕飯を終えてソファで寛いでいる隼の隣で同じように寛ぎつつレシピ本を眺めていると。
不意に隼に本を取り上げられてしまった。
当然、ムッとした私は隼に抗議したのだけど。
「あっ、ちょっと、今見てたのにッ!」
「僕と一緒に居るときは本を見るのは禁止」
「何、子供みたいなこと言ってんのよ。そんなこと言ってたらお腹の赤ちゃんに笑われるわよ?」
「侑李は冷たいなぁ。僕なんて、いつも一緒に仕事してた侑李が居なくなって、寂しくて仕方ないのに」
「そりゃ、私だって寂しいけど。隼に美味しいって言って欲しいから頑張ってるんじゃない。それくらい察しなさいよッ!」
いつも隼が甘えてくれるのが嬉しかったはずが、最近悪阻もあって、家で閉じこもってばかりいたせいか、子供みたいなことを言ってくる隼についカチンときてしまい、ケンカ腰で突っかかってしまっていた。
ーー隼とこんなことでケンカなんてしたくないのに……。
結局、口から出るのは可愛げのないものばかり。
言った傍から、後悔が押し寄せてきて、けれど放ったものはなかったことにはならない。
今度は悲しくなってきて、涙まで出てきてしまう始末。
そういえば、妊娠したらホルモンのバランスが乱れて、心身共に不安定になるとか言ってたっけ。
この前の定期妊婦検診の時、香澄さんが言ってたことを思い出したしたところで、自分じゃコントロールなんかできないからどうしようもなかった。