【紙コミックス①巻11/8発売②巻12/6発売✨】鬼畜御曹司の甘く淫らな執愛

 隼の言葉はいつもいつも大袈裟だけれど、それだけ私のことを想ってくれているという証拠なのだろう。

 それをいつもいつも隼は、恥ずかしげもなくなんの澱みもなく真っ直ぐにしっかりと伝えてくれようとしてくれる。

 私と隼にとっては、十数年ぶりの再会だったらしい、あの老舗ホテルでの平手打ち事件を目にした時には、まさかこんな未来が待っていようとは夢にも思わなかったけれど。

 あれがあったから、今があるわけで。

 そう思うと、これまでのことはどれも全部、私たちにとっては必要だったのだろう。

 本当に色んなことがあったけれど、これまでのことを思うと、たとえ何があったとしても大丈夫な気がする。

 きっとこれからもずっとずっと隼となら変わらずにいられるような、何故かそんな気がする。

 いつしか感慨に耽ってしまってた私は知らず知らずのうちに、受け入れている隼自身のことを締め付けて追い詰めてしまっていたようで。

「……ゆ、侑李さん、そんなにも締め付けられたらもうッ」

 いつになく焦った様子の隼から同様に切羽詰まったような声音が放たれ、再び私の鼓膜を震わせる。

 その声にキュンとしてしまった私はまたまた隼を追い詰めることになってしまい。

「……あっ……くっ、う……はぁ、はぁ」

 いつも絶倫で衰え知らずの隼のことをあっさりと絶頂へと追い上げてしまっていた。

 おそらくずっと私のことを気遣って我慢ばかりしていたから、色々と限界だったのだろう。

 そんな隼のことがどうしようもなく愛おしかったものだから、私は、またまたお強請り攻撃に出てしまっていた。

「ねえ、隼。今度は隼にご奉仕したくなっちゃった。ダメ?」
「////……ッ!?」 

 どうやら今夜は、長年の隼との約束を果たした特別な夜になったことに加え、秋の夜空に浮かぶ神秘的なお月様がもたらす、この蒼白い月明かりのお陰で、本能に突き動かされてしまっているらしい私のことを止めることなど、たとえ隼であってもできないらしい。


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 どうやら私たち夫婦の密やかで甘やかな夜は、まだまだこれからのようだ。

  
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ーFINー




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ちょこっとお知らせです。

 ここまでお付き合いいただきまして、どうもありがとうございます.。.:*♡

 本編にて色々と過激なことをしてきた二人なので、それほど過激にはなりませんでした。おそらく反動だと思います。妊婦さんというのもあり、期待を裏切ってしまっていたら、すみません。

 侑李と隼の物語は、終わってしまいましたが、実は次回作、まだまだ準備中なのですが、ヒロインには二人の愛娘の高梨鈴を予定しております。

 どうして『高梨』を名乗っているかは、まだ秘密ですが、舞台は光石総合病院となります。

 鈴ちゃん、epilogueでつい最近登場したばかりですが、医者になっています。

 タイトルは仮ですが、『嘘つき同期Dr.の不埒な純愛ラプソディ。』です。

 研修を終えたばかりの同期Dr.同士の物語になる予定です。

 勿論両親も登場する予定です。

 もしも興味がありましたら、お付き合い頂けると幸いです。

 これからそちらの方頑張りたいと思います。(勿論パティシエールもセフレ視点も)

 新作の話題になってしまいましたが、侑李と隼に長らくお付き合い頂きまして、ありがとうございました.。.:*♡


2021.5.27



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