【紙コミックス①巻11/8発売②巻12/6発売✨】鬼畜御曹司の甘く淫らな執愛

 そこへきて、鬼畜によって、続け様に放たれた、

「そんな時、あのホテルでたまたま侑李さんをお見掛けしましてねぇ。秘書室でも言いましたが、以前から、綺麗な女性だと思っておりましたし。あの夜、僕の脅しにも屈しなかった、気丈さと、僕に嫌悪感丸出しの侑李さんに、どうやら僕は、一目惚れをしてしまったようなのです。ですから、どうしても侑李さんでなければいけなかった……という訳なのです。分かっていただけましたか?」

私の想像をはるかに超越した、夢にも思わなかった信じられない言葉が耳に飛び込んできたものだから、ビックリ仰天だ。

 想定外の事態に、驚きすぎて言葉を発するのも忘れた私は、ビックリ眼《まなこ》をこれでもかと見開いて。

 あの甘いマスクを最大限に活かしたキラースマイルを満面に張り付けて私のことを見下ろしている鬼畜の顔を、凝視することしかできないでいる。

 そんな私に向けて、相変わらずのキラースマイルを繰り広げている鬼畜が、何故かスーッと手を差し伸べてきて。

 呆然としたまま身じろぎもできないでいる私の顎先を男性にしてはやけに綺麗な指で捉えると、

「さぁ、速く脱いで、侑李さんの綺麗な身体を僕に見せてください」

最後の仕上げとばかりに、あの甘やかな優しい声音と、先を促す言葉と、キラースマイルという、トリプルパンチをお見舞いしてくるのだった。
< 60 / 619 >

この作品をシェア

pagetop