【紙コミックス①巻11/8発売②巻12/6発売✨】鬼畜御曹司の甘く淫らな執愛
もう恥ずかしくて堪らなくて、居てもたっていも居られなくなってしまった私が、
「いっ、イチイチ言葉にして言わなくたって、鬼畜なら鬼畜らしく、ヤルならさっさとヤんなさいよっ! それとも、不感症の私のことを気持ちよくできそうにないからって、怖気づいちゃったとでもいうの? だったら、別にこんなことしなくったって、恋人のフリだけでいいじゃない――ッ!?」
もう半ばやけくそ気味に、そういって、運よく鬼畜が引き下がってくれたら儲けもんだとばかりに、最後の賭けに出た私の賭けは、私の言葉を最後まで聞き届けることなく。
「どうやら、やっと調子を取り戻してくれたようですねぇ。安心しました。ようやく巡り遭うことができた、僕の理想通りの女性である侑李さんに、僕の言いなりになってもらったのでは、困りますからねぇ?」
「……ッ!!」
これまた嬉しそうに、さっきまでのニヤリとした厭らしい微笑を、これでもかというように満面に浮かべて綻ばせている鬼畜によって、放たれた言葉に、呆気なく敗北したのだった。
また、鬼畜の思う壺に嵌ってしまったことに気づいて、ギリと唇をきつく噛み締めたところで状況は変わらない。
どうにも悔しくて悔しくて堪らないものだから、唇を噛み締めずにはいられなかったのだ。