Blue Pirates
「……イリーナに、逢いたい……!」

ロゼッタがそう泣きながら言うと、ルーベンたちは微笑んで立ち上がった。

「願いを確かに預かった」とルーベン。

「必ずその手紙を届けるよ!世界のどこにいたって!」とアルビー。

「早速情報収集だな」とスコット。

「ロゼッタは待っててください。妹さんを見つけますから」とエレン。

さぁ涙は乾いた。心の針が指す方角へ舵を切れ。

四人は歌うように言い、ロゼッタは涙を拭って笑う。仲間と思ってもらえたことが嬉しかったのだ。

ロゼッタは手紙を抱き締め、「この手紙で、次は私が心を救うからね」と呟く。もう何も悲しむ必要などない。海賊ブルーは人々を笑顔と幸せに導くのだからーーー。



それから数ヶ月後、海賊ブルーの船にはロゼッタの姿があった。その隣には、イリーナの姿もある。二人は今、一緒にお菓子を作っているところだ。

「よし!ティラミスの完成!」

ロゼッタがそう言うと、「お姉ちゃん、さすが!」とイリーナが笑う。すると、バタバタと甘い匂いを嗅ぎ付けて誰かがやって来た。
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