Blue Pirates
女の子は肩を震わせ、泣き始めた。エレンが女の子を抱き締め、スコットが「俺は水の力を使ってブローチを拾ってくる。エレンは女の子のことを頼む」と言い去っていく。

「スコットの力ならブローチを見つけられるだろうけど、エレンはどうするつもりなの?」

ロゼッタは光を操るエレンを見つめる。光は今関係ないような気がした。

「僕の持つ光の力はね、暗闇を照らすだけじゃない。人の人生も照らすことができるんですよ」

そう言い、エレンが女の子にそっと手をかざす。すると光の粒が女の子に降り注いだ。ロゼッタも女の子も驚く。光の粒がなくなった後、エレンが女の子に笑顔で言った。

「これでもう大丈夫です。きっと君の人生が救われます」

その時、スコットが「お〜い!ブローチ見つかったぞ」と言いながらやって来た。その手には海のように青いサファイアのブローチがある。

「ありがとう、お兄さん!!」

女の子が笑うと、エレンとスコットは同時に歌うように言った。
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