Flower black
「……あぁ。最近多いんだ。急に意識を手放したように寝て、しばらくしたらまた起きる……」
「……なるほどね」
銀河の言葉に桜夜くんは少し考え込む顔をした。
光くんの病名は私でも知らない。
小さい頃、光くんに聞いても教えてくれなかったから。
「……とりあえず、僕はさっき言った通り優秀な医者に連絡するよ。それと……光くんは僕の家に持ち帰る」
「……桜夜くん」
「さっき言った通り光くんにはこれからのことで話がしたいし。そうなると僕の家に連れて帰るしかないでしょ?」
桜夜くんはそう言いながらスマホで車の迎えを呼んだ。