Flower black



「お、桜夜くん?」


「なに見せつけー? 俺と銀河が蘭のこと好きだっていうの知ってるくせに」


「しょうがないですよ、昴さん。香月桜夜は性格が悪いということです」



光くんと銀河はそんな私と桜夜くんを見て呆れた顔でそう言った。



「僕は独占欲が強いからね。蘭に好意を持ってる2人には牽制しとかないと……」



お、桜夜くんそんなことも思うんだ……



「はいはい、勝手にラブラブしといてください。でも桜夜くん、俺が死ぬまでの半年間ぐらい我慢してほしいものだよ」


「死なないでしょ、光くんは」


「はは、どうかなぁ」



冗談を言い合うくらい桜夜くんと光くんの仲は良くなっていた。


……嬉しいな。大切な人2人が仲良くしてるのは。


ずっと2人が笑って暮らせればいいのにー……


私はやっぱり光くんの余命がひっかかる。



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