Flower black
「まあ……生きられるのなら……諦めてますけど」
「……そう。僕を信じてほしい。君の病気も余命も僕が治すと」
「……そんなこと、簡単に余命宣告受けてる患者に言っていいんですか」
「いいんだよ、病は気からっていうでしょ。気持ちで負けちゃダメだ」
「……」
逢坂先生にそう言われ、光くんの目に少し光が宿った。
私も光くんに長く生きてほしい。
私が桜夜くんと出会ったように素敵な人に会って恋をして幸せな日々を築いてほしい。
……冬までに治るのかな。
冬なんてこなきゃいいのに……
……今目の前にいる光くんを失うことに耐えられる自信が無い……大切な幼なじみだから……