Flower black
「ひ、光くん……」
私は顔を真っ赤にさせた。
「はは! 蘭顔熱い。これくらいならいいでしょ、幼なじみ特権で……ありがとね、蘭……」
「光くん……?」
光くんはそう言ってガクッとまた寝てしまった。
……寝ちゃった……
私は光くんを枕にちゃんと寝かせて布団を被せた。
……ごめんね、光くん。
私は光くんも大切だけどどうしようもなく桜夜くんが好きなんだ。
でも、光くんが私の存在で生きてくれるのなら嬉しいな……
「ワガママな幼なじみでごめんね」
私はそれだけ言って、光くんの部屋を後にした。