Flower black




「……自分を大切にして。私も、高校生の時に今の旦那に言われ続けてたの。それにあなたはもうFlower blackの仲間なんでしょう? 桜夜が悲しむわ」


「……っ」



そう言う海桜さんの目は本当に私のことを分かってる気がして涙がでそうだった。


海桜さんがどんな経験をしてきたのかは分からないけれど、きっと私と似たような状況に立たされたことがあるのだろう。



「……分かりました」


「……うん! じゃあ朝食食べたらでかけましょう。安心して、ちゃんと優秀なSPをつけるから」


「は、はい。ありがとうございます……」



海桜さんはそう言って満足そうに朝食を口に運んだ。


私は海桜さんの優しさに胸が染みる。


当たり前のようにこうやって手をさし伸ばすんだもんな……


……海桜さんも桜夜くんも。


桜夜くんがあんなにオーラがある理由も海桜さんと話していたら分かる気がする。


海桜さんはとても芯が通ってて強い。


私もこんな人になりたい、と思った。



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