N家の当然の成り行き

「ねえパパ、あの人、すごく綺麗ね？」と少女は、テーブル上のホコリまみれの本を急いで片付け始めた。「パパ、ちゃんと読んだら本棚に入れてくれない？せっかく本棚買ったのに…それとバターは冷蔵庫」
「あれ、バター切れてなかったか？」
「学校帰りに買ってきたのよ、そしたらあんな綺麗な人がいて…パパったら…。来るよって前もって言ってくれればちゃんと片付けたのに…こんな汚いところに…申し訳ないわ」
アール氏は冷蔵庫からバターを出した。クリーム色の蓋を開けるとまっさらなバターがぎっしり詰まる。