恋の涙、愛の傷
だから、カナからは、決して電話はしない。
そう決めた。

高科が仕事中にだけ、メールをするだけ。

休日の昼間なんか、絶対連絡は取らない。

そう、決めた。

もし、休日にカナからメールをし、
その返事をずっと、ずっと待って、
来る訳もない返事を待って、傷つくのが怖かったし、
メールを送ることで、高科のことを困らせたくはなかった。


高科自身も、自分の立場をちゃんと、ある程度わきまえていた。


カナの身体に初めて触れたときも、そうだった



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