恋の涙、愛の傷
高科は何かを伝えたいらしく、
先ほどから何度か言葉を飲み込んでいた。

「どうしたの?高科さん?」


しばらく、考え込んだ高科は、
カウンターの下でつないだカナの手をぎゅっと握った。





「俺、本社に転勤になった。

 単身赴任になる。1ヵ月後だ。

 ・・・カナちゃん、一緒に来ない?」




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