恋の涙、愛の傷
ケンがつれてきたのは、繁華街の脇にある、小さな神社だった。

「ケン、まだこっちに来てあまり日が経ってないのに、よく見つけたね」
「うん、今日飲み会の前に見つけたんだ」

ケンは他県出身で、就職のためにこの地にやってきた。


二人でお賽銭を入れ、お参りをした。

手を合わせ終わった後、ケンがカナの方をじっと見て



「カナねぇ、

俺と結婚前提で付き合ってください!」




カナは硬直した。




そんなカナをよそに、ケンは話し続ける



「一目ぼれしたんだよ。カナねぇに。
なんつーの?
ビビビっと来た感じ。
本当だよ。カナねぇ」


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