いつまでも、、、
~真吾side~


目の前に現れたカラフル集団。

どこをどう見ても不良にしか見えない。


「もう、離してって!!」


俊樹から離れ、男達に近寄り赤い髪の毛のやつが心愛を抱き締めた。


「「「「ぎゃーーーー!!!!!」」」」


「「「「うるさっ!!!」」」」

「わっ···声大きい···」


亮「心愛眠たそうだな、一緒に寝るか??」


「うんっ···寝る。」


随分リラックスしてる様子だ。

もう何年もあんな顔見たことなかったのに···

常に張り付けたような笑顔で···

気ばっか遣ってて····


充「亮。」


亮「····そうだ心愛、コンビニ行こうぜ。お前ら先行ってっから。」


赤い髪の奴が心愛を連れていき、エントランスには俺らと3人の男達だけになった。


充「····ご挨拶が遅れまして申し訳ありません。心愛のご家族ですよね??心愛からよく話しは聞いてます。」


真「お前らはいったい···」


充「····我々は、全国NO.1暴走族、龍神の幹部です。」


「「「「龍神····」」」」


久し振りに聞いたな····


充「···あなた方が我々龍神の初代の幹部方で、先代だということはわかっています。」


そう、龍神は俺らが昔作った族だった。


充「···心愛との出会いは偶然でしたし、先代だとわかったのは最近のことです。心愛も知ってることです。」


真「····そうか····」


俊「今の龍神は、昔の龍神と違って裏の警察って言われてるくらい危険なことが多いって聞いたことあるけど····」


充「そうですね···あまり話せないのですがあながち間違ってはいません。」


修「心愛はもしかして····」


充「はい·····うちの姫です···それと、参謀としての仕事も担ってくれてます。」


真「····ハァー····誰の彼女なんだ。」


充「誰とも付き合っていません。」


俊「····お前らは····心愛に何があったのか知ってるのか??」


充「·····知っていますよ····あの子が···今までどんな思いで生きてきたのか···何故あなた方から離れようとしているのか····全て知っています。」


光「···本意ではありませんけどね····」


修「どういう意味だ??」


光「···心愛は····幸せにならなきゃいけない。でも、本人はそれを望んではいないんです。あなた方の幸せをただ願うばかりで···」


真「それは····何でだ??心愛は1年後に···死ぬって言ってた···病気なのか??それしか教えてくれない、あとはもう何にも···何があったのかとか、そんなことも何も話してくれない。」


修「ただ昨日···パニックみたいになって···過呼吸になって薬を飲ました。精神的な病気があることはわかってる。それ以外のことを俺達は知りたい。教えてもらえないか??」


充「······心愛にはまだ過去を話すことは出来ないか····まぁそうだよね···」


光「···俺達がいてやれば話せるかもしれないね。」


昂「亮に電話してくる。」


充「頼むね·····」


充「·····1つ良いですか??結城さん···」


真「···なんだ。」


充「····過去を知って····どうするんですか??」


真「···どうするも何もねぇ。俺は···あの子と暮らしたいんだ。あの子がもう生きられないくらい傷付いているなら、俺はそれを支えたい。もし病気だって言うなら···それで生きられないって言うならっ···俺が何とかして生きられるようにするっ···」


涙が出てくる。

怖くて仕方ない。

心愛がこの世からいなくなるかもしれない、そう思うだけで死にそうだ。


充「····心愛は病気なんかじゃありません。勿論喘息や精神的な病気はありますけど···ちゃんとした医者に診せたことはないですからどんな感じなのかもわかりません。」


修「でもあいつ薬を···」


充「····心愛は保険証がないんです。だから正規の医者には本人が嫌がって行けないんです。なのでうちの族の専属の闇医者に全て出してもらってます。喘息の方は特に治療したくないと言ってしてません····発作が出るとなんかシールみたいなの貼って、スプレーみたいなのを口にいれて治めてて。」


真「何それ···??」


修「恐らくシールは気管支拡張シールでスプレーは簡易吸入器かな···でもそれで治まるとは思えない。」


充「えぇ、治るまで随分かかりますし、2度くらい命を落としかけてます。」


修「やっぱり···」


昂「亮が心愛を説得して今連れてくる。」


暫くすると、心愛が赤い髪の毛の男と戻ってきた。

その表情は曇っていて、怖がっているように感じた。
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