聞こえるまで何度だって言うよ
十二月二十五日。街は煌めき、少し雪が散らついてホワイトクリスマスだからか、多くの人が通りを歩いている。……もちろん、隣に誰かを連れて。
僕、家頭京(やがしらきょう)もポロコートを羽織り通りを歩いていた。上京して初めてのクリスマスは去年までと雰囲気が全然違う。
僕の隣には誰もいない。それがとても寂しかった。でも、僕の隣にいてほしい人はたった一人しかいない。
どこかで鐘が鳴る。寒さが心地いい。何でこんな時に恋なんてしちゃったんだろう。
はしゃぐ恋人たちはトナカイのツノなんか生やしている。よく人前でできるなぁ……。
冬の空の下、君は笑っているのかな。結局君に選んだプレゼントは渡せなかった。僕は臆病だから、こうして逃げてしまっている。でも、会いたいと思う回数が、会えないと痛いこの胸が、君のことをどう思うか教えようとしている。
もしかしたら、すれ違う人ごみに君を探しているのかもしれない。あの時君に出会ってただそれだけで、自分の知らなかった自分が次から次に出てくるんだ。
僕、家頭京(やがしらきょう)もポロコートを羽織り通りを歩いていた。上京して初めてのクリスマスは去年までと雰囲気が全然違う。
僕の隣には誰もいない。それがとても寂しかった。でも、僕の隣にいてほしい人はたった一人しかいない。
どこかで鐘が鳴る。寒さが心地いい。何でこんな時に恋なんてしちゃったんだろう。
はしゃぐ恋人たちはトナカイのツノなんか生やしている。よく人前でできるなぁ……。
冬の空の下、君は笑っているのかな。結局君に選んだプレゼントは渡せなかった。僕は臆病だから、こうして逃げてしまっている。でも、会いたいと思う回数が、会えないと痛いこの胸が、君のことをどう思うか教えようとしている。
もしかしたら、すれ違う人ごみに君を探しているのかもしれない。あの時君に出会ってただそれだけで、自分の知らなかった自分が次から次に出てくるんだ。
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