【完】スキャンダル・ヒロイン
「本当に俺なんかでいいの?!」
「俺も静綺の事好きになりそうかも」
「もう少し待ってて欲しい。今度俺から気持ちを伝えさせて欲しい。静綺を悲しませる想いは絶対にさせない」
等など。

これで期待をしない方がおかしいのだ。

そんな恋の話を、たまたま遊ぶことになったしおりに話すと、彼女は目を輝かせまるで自分の恋話のように真剣に聞いてくれた。私はそれがとても嬉しかった。

そしてある日の流れで私としおり。たっくんとたっくんの幼馴染らしい三坂 譲(ミサカ ユズル)と4人で遊ぶことになった。全員同い年であった。

譲は中々毒舌な男の子だったが直ぐに仲良くなれて、そうやって4人で遊ぶうちに譲がしおりを好きになった。しおりも譲を良いと言っていた。

私とたっくん。しおりと譲。グループ交際が始まる。なんて楽しそうなのッ!とウキウキしていた。そこからして私は馬鹿だったのだ。


ある日たっくんたちの地元でイベントがあるとの事で、私はたっくんから、しおりは譲からそれに誘われた。しかしその日私は高熱を出してしまった。結局そのイベントにはしおりだけが行く事になった。

そしてその日私の知らない所で運命は動き始めていたのだ。

「静綺が来れなくって残念だった。寂しかった~」

その日もたっくんは私へそうラインを送って来た。
しかし何がどうしてこうなったのかはさっぱり疑問だ。

それから数日後。ぱったりとたっくんからの連絡が途絶えた。何かが変だとは思っていた。しおりは自分からは何も言わなかった。

そして衝撃的な連絡を受けたのは、譲からだった。
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