この恋シークレット ～アイドルと運命の出逢いをしました～

報道番組をしているので、日比谷の方も知識としてシャイニングレインの事は知っているが、実際に会うのは初めてだ。

キチンとスーツに身を包み、長身で小さい顔に長い手足、整った顔立ちに加えどこか愛嬌のある蒼に好感がもてる。挨拶もしっかりと出来るしこれからが楽しみだ。

｢よろしく｣と右手を出す日比谷に、蒼が右手を出し、シッカリ握手する。

｢｢キャア｣｣と女性達の声が上がる。年齢は違えど長身の男前が握手しているのだ。見惚れてしまうのも無理はない。

｢今日は、本番を最後まで見学していきますか？｣

｢はい。そのつもりです｣

｢じゃあ、若い男性目線の感想を聞かせて下さいね｣

｢エエッ？｣

｢これから仲間としていい番組を作り上げるには、遠慮なく意見を交わしたい。難しく考えないで、最後まで見た感想を素直に聞かせてほしい｣

｢わかりました｣

日比谷の口から仲間としてとの発言に嬉しさが込み上げる。気さくな雰囲気がありつつも、やはり近くで話をすると大人の男性の落ち着いたオーラを感じた。