この恋シークレット   ~アイドルと運命の出逢いをしました~
約束まで3カ月をきったある日、葵の元に1本の電話が…

番号が登録されていないので、出るか悩む。
が、鳴り続ける。
ふと、以前もこんな事があったなと思い出し、電話に出る事にした。

「もしもし」

「結城さんのお電話でしょうか?」

「はい…」

「ああ良かった。原田と申します」と相手が名前を言った瞬間、葵の胸はドキドキと早鐘を打ち鳴らし始める。

「はい」

「覚えていただいてますでしょうか?」

「はい。蒼さんのマネージャーの…」

「そうです!良かった。覚えてていただいてて。お久しぶりです。お元気でしたか?」

「はい。原田さんもお変わりなく?」

「はい。お陰様で忙しい日々を送っております」

「ご活躍拝見しております」

「それは良かった。本日お電話したのは、蒼の方からドームツアー最終日のチケットを預かっておりまして、結城さんにお渡ししたいのですが」

「エッ??プレミアチケットになっているとお聞きしたんですが?」

「そうですね。有難い事にすぐに完売いたしました。ただ、結城さんの分は、蒼から頼まれて用意しておりましたので、お送りいたします。来ていただけますか?」

蒼が自分の事を忘れていないばかりか、コンサートに招待してくれると聞いて胸が熱くなった。






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