天使になりたかった悪魔


すると、天使は震える声で答えた。


「あ、あなたは…。も、もしかして…。
…ハーフなの?」


俺は、コクリと頷いた。

『僕』の方は知らないが、俺は天使と悪魔のハーフだったんだ。

くだらない愛だの何だののせいで、俺みたいな、できそこないが生まれた。

『僕』が天使の血を濃く継ぎ、『俺』は悪魔の血を濃く継いだ。

俺を産んだ無責任なヤローは、昔、俺がこの手で殺した。




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