天使になりたかった悪魔


しかし、俺は構わなかった。冷たく、


「言いたいことは、それだけか?」


と、言い、天使に一歩 近づいた。

天使は覚悟を決めたのか、澄んだエメラルド色の瞳は揺らいではいなかった。

真っ直ぐに俺を見て、最後の時を待っていた。


「さようなら。優しい悪魔さん。」


これが天使の最後の言葉となった。




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