お前は俺のものだ〜俺様御曹司の強引な熱情
私はパニック寸前だった。
何?何が起こったの?

なんでキス?
しかも私が悪い?
我慢してた?

お前は俺のものだと、信じられない独占欲を見せつけられて私は戸惑っていた。

私はどうすればいいの?

総務部へ戻った私は、真莉ちゃんに呼び止められた。

「先輩、どうかしたんですか」

「真莉ちゃん」

私はその夜も真莉ちゃんのマンションに泊らせて貰った。

「先輩、何があったんですか」

私は真莉ちゃんに全てを話した。

「私が悪いのかな、私はどうすればいいの?」

真莉ちゃんはしばらく考えて言葉を発した。

「先輩、社長は何か訳があるんじゃないですかね」

「えっ?訳?」

「そうです、まず、一緒に暮らすことが出来ないけど、先輩が心配だから、社長のテリトリーに置いておきたい、だから同じマンションへ引越しした、待っててくれと手紙で伝えたのに、人前では関係を見抜かれては行けない訳があった、だから目黒さんと一緒に詰め寄った時は関係ないと突っぱねた、でも付き合うなんて報告したから、俺のものだと社長の独占欲に火をつけてしまった」

「そうかな」

真莉ちゃんは首を縦に振って頷いた。

「絶対そうですよ、訳はなんだろう?」

「婚約者が関係あるのかな」

私は真莉ちゃんを覗き込んだ。

「かもしれませんね、とにかく先輩は社長が好きなら、信じて待ってること、それから目黒さんとデートしないこと、そうしないとまた社長の独占欲に火をつけちゃいますよ」

「でもね、お弁当届ける時もちょっとしか会えないし、電話もメールもないんだよ、寂しいんだもん」

真莉ちゃんはため息をついた。

「それに、私、待ってていいのかな」

「社長を諦める、忘れることが出来ますか」

「出来ない」

「答えは決まりですね、頑張りましょう」

真莉ちゃんはやっぱり凄いと思った。
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