お前は俺のものだ〜俺様御曹司の強引な熱情
俺はマンションに戻ると、コンシェルジュの山本が血相を変えて俺の元にやって来た。

「飛鷹様、つばさ様がお引っ越しをされました」

「つばさが引越し?」

「はい」

「誰かと一緒だったか」

俺は嫌な予感がした。

「飛鷹建設の目黒様がご挨拶に見えて、つばさ様と一緒に引っ越されて行きました」

目黒のやつ。

俺は次の日目黒を社長室に呼び出した。

「失礼します、総務部の目黒です」

「どうぞ」

「おはようございます、どのようなご用件でしょうか」

「目黒、どう言うつもりだ」

「つばさの引越しの件でしょうか?」

目黒は俺を睨んでいた。

「つばさは承諾したのか」

「当たり前です、自分に危険が及んでいるんですから」

「危険?」

俺はまさかの事を疑った。

「知らないとは言わせませんよ、つばさは命を狙われているんですよ」

「命を狙われている?」

「そうです、コーワコーポレーションの依頼で」

目黒は怒りをあらわにした。
ゆりの企みか。

「心当たりがおありのようですね、社長、もうつばさのことは諦めて、大人しく婚約者の方と結婚してください、そうしないと、つばさの命が危険に晒されます、失礼します」

目黒は社長室を後にした。


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