お前は俺のものだ〜俺様御曹司の強引な熱情
ディナーって夕食って事だよね。
まずいよ、目黒くんが夕飯食べに来るんだった。

「あの、社長、すみません、約束があって」

「約束?断れよ」

「でも・・・」

私は困った表情を見せた。

「誰と約束してるんだ」

「えっ?あ、あのう、総務部の目黒くんと」

「目黒?なんの約束だ」

何の約束だって、どう言おう。
私は戸惑っていた。

「え〜っと、私のアパートで食事作ってあげる約束です」

「目黒と付き合ってるのか」

私はしどろもどろになった。
自分でもどうしたらいいか分からなくて、とりあえずこの場を去ろうと意を決した。

「すみません、今日はダメなんです、失礼します」

「つばさ!」

私は社長室を後にした。

何?何が起きたの?
社長が私を食事に誘うなんて・・・
社長が私にキスするなんて・・・
私は自分の唇に触れた、社長とのキスが蘇ってきてドキドキが止まらない。

目黒くんと、付き合ってるとはっきり言えなかった。
それは他の女の子も誘ってるから・・・

私は都合のいい女とわかっているのに断れない。
何のために目黒くんにご飯作ってあげてるのか、百歩譲って付き合っているとして、他の女の子を誘っても文句言わないと思われてる?

目黒くんとは付き合ってないよね、私。
ご飯作ってあげてるだけだよね、デートしたことないし・・・
ちゃんと断らなくちゃと自分に言い聞かせた。



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