お前は俺のものだ〜俺様御曹司の強引な熱情
次の日、会社で目黒くんと会った。

「つばさ、おはよう、昨日はごめんね、今日は行くからご飯食べさせてね」

「うん」

どうしよう、社長に断らないと・・・
私は社長室へ向かった。

「すみません、総務部の立花ですが、社長はいらっしゃいますか」

「お約束はありますか」

秘書室の加藤さんに不思議そうな顔をされてしまった。
それはそうだよね、急に一社員がアポなしで社長を訪ねるなんて・・・

「すみません、やっぱり大丈夫です」

私が秘書室を出ようとした時、社長が部屋から出てきた。

「つばさ、どうした?」

「あ、あのう」

「さ、入って」

社長は私を招き入れてくれた。

「すみません、デートにはいけません」

「どうして?」

「あのう、目黒くんが・・・失礼します」

「つばさ、待って、つばさ」

私は社長の言葉に背を向けて社長室を後にした。

どうしよう、社長の誘いを断るなんて、すごく大変な事した気分だ。
なんで社長は私を誘うの?
私は断る事が出来なくていつも困っていた。
それなのに、社長には自分の気持ちを素直に言える。
どうしてだろう。
社長は不思議な存在だと思った。
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