腹黒王子に逆らうな!
「好きなアイドルとか俳優さんとか思い浮かべてみて描くとかさ?」

「好きな俳優……」

「とにかく、もう少しヒロインを全面に出すこと! いいわね?」

柳さんはそう一言でまとめ、今回の打ち合わせは終了した。


「好きな俳優……」

ビデオ通話を切り、ベッドにダイブして考える。

真っ先に思い浮かんだのは──俳優の梅永(うめなが)亜瑠(ある)君だった。

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