もう二度ときみに恋はしない
*
「二見、酒強い? これ上手いよ、俺くっそ弱いけど」
「だっさ」
「ださくねえよ」
お土産にも最適、のポップを掲げた缶を適当に
カゴに入れて会計をする。
お腹も膨れたし、お酒も買ったし、
青井の家は駅から少しばかり歩いた住宅街の端っこだった。
「思ったより綺麗、てか広いね」
「東京とか埼玉の都心よりが高いだけなんだよなー」
「でもここ1LDKでしょ、家賃いくら?」
「5万くらい」
「やっす」