もう二度ときみに恋はしない
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「そうだ、黒瀬はどこ行くって?」
「なんで黒瀬?」
「仲いいじゃん」
黒瀬も小学校から同じだったけど、実は中学にあがるまであまり話したことがなかった。
同じクラスで、席が隣で、弓道部だった。変な奴。
居眠りするクラスメイトのグラフを作ったり、私の席に平然と教科書を置いたり。
それから、本は、たしかによく読んでた。
図書室利用で、年間多読賞を表彰するのが年に一回あったけど私はいつも2位だった。
「また俺の勝ち」
そう憎たらしく笑うのだ、黒瀬のやつ。
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