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得しかしねーお願い、火サスみたいな崖、海に飛び降りて、繋がったままの手。
強烈かつ鮮烈な告白、夏のあつさのせいにしなきゃ許されないような、そんな。
「落ちてきてほしい、って願望」
その保科くんのセリフに落ちたのは私の方でした。
ゆきみちゃんのモノローグ部分から、言葉回しやテンポ感が好みでぐいぐい惹き込まれて、最後はふたりと一緒に落ちていく感覚を味わわせていただきました。
ゆきみちゃんも保科くんもお互いに素をみせられる、みたいと思う、そんな関係が好きです。
ゆきみちゃんの沈んだ先は海、それから保科くん。これ、保科くんの思うつぼ、でしょうか。
青春と夏らしさを感じつつ、海に飛び込みたくなる素敵な作品でした。またあつい日に読み返したいです!