笑顔のキミを
序章
*
「せんぱーい!」
「千夏ちゃんきてくれたんだ」
「当たり前じゃないですか。先輩の晴れ舞台なんですから」
「はは、ありがとな」
「あ、はいこれ、どうぞ」
千夏ちゃんは持っていた大きな花束をくれた。
すごく綺麗な花。
俺にはもったいないほど。
「本当にありがとな」
「いえ。先輩の夢叶いましたね」
「ああ。長いようであっという間だった気がする」
「あれからもう10年近くたちますもんね」
「そうだな」
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