笑顔のキミを
「っ!」
ふと、男子高校生が目に入った。
その彼はわたしのほうをちらっとみただけで、そのまま通り過ぎようとしている。
見間違いだと思った。
まさかこんなすぐに会えるなんて。
咲良が、わたしと彼を会わせてくれた?
「ちょっと、岸田くん」
わたしが撮影するときいつもいてくれる岸田くん。
岸田くんはわたしが呼ぶとすぐにきてくれた。
「あそこに歩いてる彼になにか適当なこといって少し待ってもらえるようにいってくれないかな?」
「・・・知り合いとかですか?」
「うーん・・知り合いといえば知り合いかな・・・」
「わかりました」