笑顔のキミを


「ナナさんがこの部活に入ったならわたしももう少しちゃんと参加したいな・・・あ、でも今日もバイトなのでこれで失礼します。凛斗先輩、ナナさん、また明日」

「そうなの?残念。気を付けて帰ってね」

「ああ、ありがたきお言葉。はい、ではさよなら!」


風のような子だな。

でも可愛いし、本当に性格はよさそうだし、この部活にいるのも納得。



「ナナってやっぱり人気者なんだな」

「そんなことないよ。凛斗だって人気じゃない。あの子絶対凛斗のこと好きだよ」

「それはないでしょ。千夏ちゃんは俺みたいなやつとは釣り合わないよ」


みただけでわかるよ。

わたしと同じ目をしてた。

あの子もきっと、凛斗の写真に救われた子だと。

凛斗は自分を謙遜しすぎている。

あれだけのすごい賞を撮ったのに。

もっと自慢してもいいと思うのに。

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