笑顔のキミを


「あの!」

突然だった。

その声と同時に俺の肩が叩かれる。

振り返ってその姿をとらえた瞬間、俺はきっと相当驚いた顔をしていたと思う。

だって、さっきまであれだけ騒がれていた“なな”が目の前にいるんだから。



「・・・なんですか?」

なんだ?

さっきのスタッフ同様俺がファンだと勘違いしてここまで追ってきたのか?

なんか文句のひとつでもいいにきたのか?

さっき遠目でみたときから可愛いなとは思っていた。

そしていまこうして目の前にいる彼女はやっぱりかわいいなと思う。

さすが、あれだけ騒がれていただけあるな。
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