笑顔のキミを
ひとりじゃない
*
自分の載った雑誌の発売日になった。
たしか特集は自分の好きなものだったっけ?
わたしなんて答えたかな。
パラパラめくる。
いまだに自分が雑誌に載っていることは慣れない。
恥ずかしいと思ってしまう。
そんな自分の顔は見ずに、文字に目をうつす。
好きな食べ物
好きな色
好きな動物
好きな歌
ああ、そういえばこう答えた。うんうん。
なんて思いながらある場所で目がとまった。
好きな場所———公園
はは。子供か。
自分でそう答えたのに、自分で笑った。
でもあの公園は特別なんだ。
咲良とよく遊んだところであり、凛斗くんとはじめて話した場所。