笑顔のキミを
俺は首からぶら下げていたカメラを置くと、水風船を手にとった。
近いようで遠いし、意外と的は小さいし当たる気がしない。
俺、こういうのめっちゃ苦手なんだよな。
なんか急に嫌になってきた。
女の子2人に見られてて、かっこ悪い姿をみられたくないなあなんて。
「凛斗ー?どうしたのー?」
「あ、いや、なんでもない」
でもここまできたらやろう。
そう思って改めて狙いを定めた。
目を細めて、ペットボトルだけに集中する。