笑顔のキミを


俺も頭ではわかってるんだけどな。

でも時々思うんだ。

咲良がもし生きていたらまた違った未来があったんだろうなとか。

いまだに過去にずっとしがみついてる俺だから、咲良から抜けられない俺だから、俺はまだまだ子供なんだろうな。




「凛斗先輩は自分が信じた道をいってください。わたしはずっと応援しますので」

「・・・ありがと」

俺って恵まれてる。

いままでずっと咲良が応援してくれてて、その咲良を失ってすべてを失ったと思ったのに。

こうしてナナや千夏ちゃんと巡り合えたんだから。


必要とされたり、応援してもらえるのはとても幸せだ。

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